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何故なくならないのか。電車痴漢😡

2020.07.01

今回は電車痴漢について。まずはWife編集長のブログからの転載を。

電車の中でスカートを切られたり、精液をかけられたりする女学生が後を絶たないと聞いた。痴漢は昔からいる。体がくっつくほど混んでいるのだから、触られるのは仕方がないとか、イヤなら混んだ電車に乗らなきゃいいとか言うのは男の言い分。触られる女性はいつも泣き寝入りだ。切ったり精液をかけるなんて話にならない。
最近はもぞもぞと動く男の手首を捕まえて大きな声を出す女性もいるけれど、それがまた無実の男を落とし入れる別の犯罪を生んだり、一筋縄ではいかないものだ。
私が若い頃は、痴漢された女の方が悪いと逆に親から叱られた。おまえが隙を見せるからだと、理不尽だとは思ったが反論できない。好き好んで満員電車に乗るわけではないのだが、悔しいので、イヤダイヤダと思う前に徹底的に観察を重ねた。
結果、高級そうなスーツを着たエリート男ほど、失礼な行為に及び、扉の近くが一番被害に遭いやすく、また、私が赤系の服を着ているときに触られやすいことが分かった。私はいつも胸をつかまれたり露骨になでられたり、すごく嫌な思いをしていたのだ。
以来、私は満員電車を始めとして、男がたくさん集まる場所では、黒や紺、グレーなど地味な色の服を着て、スカートもパンプスも履かない事を決めた。地味な色のダサい服を着て、めがねをかけている女には決して手を出さない。男は分かりやすい。誰も助けてくれないし、慰めてもくれないから、自らの防衛手段を考え、そしていまだにおしゃれとも男とも縁遠い女で終わってしまった。
時代が変わっても、痴漢はなくならない。男側に問題があるのは分かっているが、今のお嬢さんたちはことさら肌の露出は多いし、女学生のスカートは短すぎる。TPOを考えた臨機応変な防衛策も必要だと思うのだが…。
私たちのMeToo特集ページにも、以下の報告が寄せられました。
中学生になって電車通学になりました。
入学式は母と一緒でしたが、翌日からは一人で電車。
その初日のこと。
長いシートの端に座っていたら隣にぴたっとくっつくように男性が座りました。
車内はすいていたのに!
気持ち悪いなと思っていたら、その人の手が制服のスカートの中に伸びてきて。
無言で隣の車両に逃げたら、すぐにその人も移動してきたんですよ。
次の駅で乗り換えるまで、ほんとにもう怖かった…
また同じ電車になったらどうしよう……

…というのは娘の話。
緊張しながらの新しい学校生活だというのに、しょっぱなからそんな目に遭うなんて、ひどすぎる…。
私も制服で電車通学していた十代のころ、いったいどれだけの回数痴漢に遭ったことか…。
電車を降りてからもついてこられて恐ろしかったこともありました。
加害者は、いかにもまじめそうで身なりも普通の男性がほとんどです。
「痴漢なんかで捕まって人生を棒に振ったりしたら…。俺は絶対にそんなバカなことはしない」と言い、冤罪が多発していると言いたがる「善良な男性」もいますが、彼らは痴漢という犯罪を軽く扱いすぎだと思います。
被害に遭った女の子たちの受けるダメージは決して軽くありません。
しか~し。
この話を同年代の女性にしたら、思いがけない返事が。
「そんなのよくあることだから、娘ちゃん、気にしなくていいのにね」
えーーーっ!
なんだか裏切られた気分です。

私は電車通学はしてなかったけど、旅行で浮かれた気分で電車に乗っている時、観光地の人混みの中、痴漢に遭ってずいぶんと落ち込みました。私には何の落ち度もないのに何で私が落ち込まねばならんのだ、、と、そこで余計に落ち込み…。屈辱で、誰にも言えなかった。令和になっても、今なお若い女性が同じように(しかも白昼、公共交通機関で!)傷つけられてるなんて。自分たち大人の無力さを痛感しますね。ヒドイ国だ。誰も助けてくれないから自分で身を守るしかない…私もそう思ってきたけど、もうそろそろこれを繰り返すのはヤメないといけないんじゃないか。コロナ自粛あけで電車がまた混み始めるとまた心配。どこかに痴漢ゼロを公約するような政治家はいないのかな…女性議員も女性首長も、政治の世界で男と闘ってきた人たちだから、痴漢なんて何さ、って感じで図太くなっちゃったかな。そうかもしれないな。でも、やっぱりこれ、日本の恥。痴漢冤罪から男を守るためにもなんとかしないといけないんじゃないか。

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