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コロナ騒動に向き合う その5

2020.04.04

コロナ騒動に向き合う日常のレポート、今回はちょっとシニカルなコメント。社会の危機は感染症だけではないことも忘れてはいけませんね。
社会の分断 匿名A
コロナ騒動は隠れていた社会の分断を表に出してるなあと思う。最初はクルーズ船。豪華客船で旅行ができるお金持ちと一般庶民。クルーズ船の中の悲劇を気の毒とは思ったが、自分には起こり得ないことだから、遠い世界の出来事のように感じていた。
そして高齢者と若者。この病気は高齢者で重症化しやすく致死率も高いが、若者は軽症ですむことが多い。政治家は「外出自粛」「卒業式中止」「集会禁止」を「要請」する。高齢者のためには役に立つ対応だけど、若い人にはどれくらい自分のことと思えるのかな。卒業式は中止、夜飲み歩くなとサラッと政治家は言い放つけど、学生にとってはこの3月は送別の季節、一生に一度しかない大切な時じゃないか。どこか遠くの高齢者を慮って、大切な時間を削る気になる?卒業の日に仲間と盛り上がる若者を非難できるのかな。高齢者は年金でクルーズ船旅行を楽しみ、若者は低賃金の中から年金を差っ引かれているのに。
それくらい実は社会って分断してるのだと思う。
その中で互いに傷みを分かち、よりよい未来を目指すためには政治家の言葉が、語りかけが大切なんじゃないか。それなのにどいつもこいつもオレサマ、アタクシが命ずるんだから言うことを聞け、さもなきゃ鬼が来るぞみたいな冷たい物言いだものな。人の心に寄り添おう、共に乗り切ろうという温かみが感じられない。あーあ、政治家が選挙期間中くらいの熱意で語りかければ少しは若者の心にも届くだろうに。一番あらわになった分断は政治家と国民、だなあ。

☆コロナ騒動に向き合う日常については、次号Wife391号(2020年5月発行)にも特集しています。購読希望の方はinfo@wife.co.jpまでご連絡を!